オール電化や電気自動車など電気の需要が高まる中、電気工事士の需要も高まり興味を持たれている方も多いのではないでしょうか。
今回は、電気工事士の登竜門的資格である電気工事士2種について、取得してできることや取得後に目指すべき資格について紹介します。
電気工事士2種とは
電気工事士2種は、電気を取り扱うために国が定めた国家資格です。
電気関連の工事をする際には必須のため、電気工事士のほとんどが最初に取得を目指します。
取得方法
電気工事士2種の受験資格に制限はありません。実務経験がなくとも取得可能です。
取得のチャンスは、春と秋の年2回。
筆記試験から始まり、合格者は実技試験へという流れで行われます。
実技試験は経験が少ないと難しいと感じる方が多いようです。
電光石火の第2種電気工事士技能試験セットでしっかり対策して合格を目指しましょう。
受験費用はオンライン申し込みなら9,300円、書面申し込みなら9,600円となっており、別途手数料が必要です。
また、合格した際は都道府県が定める交付手数料を支払うことで資格が交付されます。
受験スケジュール
- 春の部
申込期間:3月中旬~4月上旬
筆記試験:5月下旬の日曜日(オンライン試験は4月下旬~5月中旬)
実技試験:7月下旬の土曜日又は日曜日 - 秋の部
申込期間:8月下旬~9月上旬
筆記試験:10月下旬の日曜日(オンライン試験は9月下旬~10月中旬)
実技試験:12月下旬の土曜日又は日曜日
合格率は?
電気工事士2種の合格率は、41.7%と国家資格の中では取得しやすい部類にあたります。

筆記試験に合格すれば、実技で落ちてしまっても次回受験の際に筆記試験が免除されます。
筆記試験免除対象
- 前回、筆記試験に合格した方
- 高校以上で電気工事士法で定める過程を修了した方
- 電気主任技術者免除取得者 等
電気工事士2種を取得すれば何ができる?
電気工事士2種は、電気工事をするために必ず必要な資格と話しましたが取得すると何ができるようになるのでしょう。
600V(電圧)以下で受電する工事
電気工事士2種の対応可能範囲は、600V以下で受電する設備工事と定めれれています。
具体的には、
- 一般家庭や小規模施設の配線や照明の工事
- コンセントの設置、交換
- エアコンの設置工事 など
一般家庭や小規模施設で使われる電気設備はほとんどが100Vであり、エアコンでも200Vが利用されることがほとんどです。
そのため、一般家庭での電気工事はほとんど対応することができリフォームやDIYなどでも対応できます。
現場代理人
あまり知られていませんが、電気工事士2種には現場代理人としての資格も与えられます。
現場代理人とは、いわゆる現場監督のような立場。
周りへの指示出しなど全体を管理する必要があり、電気工事士2種を持っていても実務経験が乏しいと難しいため資格はあっても若手に任せられることは少ないでしょう。
電気工事士2種取得後に目指したい資格
電気工事士2種があれば、電気工事をすることができますが対応範囲や自らの需要を高めたい方にお勧めの資格を紹介します。
電気工事士1種
電気工事士1種は、電気工事士2種の純粋な上位資格です。
対応できる範囲が広がり、ビルやモールなど大規模施設の電気工事が出来るようになります。
発電所や通信設備での電気工事もできるようになり、対応物を選ばず仕事ができるようになるので電気工事士として現場で活躍し続けたい方にお勧めの資格です。
受験資格
受験するのに制限はないが、交付には実務経験3年以上が必要
電気工事施工管理技士2級
電気施工管理技士は、電気工事における「施工計画の作成」、「工程・安全・品質などの管理」、「監督業」などを行うことができる資格です。
電気工事施工管理技士2級では、4500万円未満の中小規模案件で管理ができます。
受験資格
学歴や保有資格によって、年数は変わるが総じて実務経験が必要
電気工事士2種取得者の場合は、1年以上の実務経験が必要
電験三種
電験三種とは、「第三種電気主任技術者」の略称です。
電圧5万ボルト未満の電気工作物の工事や維持および運用の保安の監督が可能とされており、主に建物の受変電設備や電気設備の保守・管理が仕事となります。
受験資格
制限はなく、誰でも受験可能
低圧電気取扱業務特別教育
低圧電気取扱業務特別教育の対応範囲は、「充電電路の敷設もしくは修理の業務」、「充電部分の露出した開閉器の操作の業務」とされています。
電気工事士2種を取得していれば、低電圧の工事を取り圧かつことはできますが「感電の恐れのある工事」に関しては低圧電気取扱業務特別教育が必要です。
受験資格
講習と実務研修で修了可能
電気工事士2種を取得してできることを増やそう
電気工事士2種を取得すれば、一般家庭や中規模施設の電気工事が可能となります。
電気工事士として活躍するためには必要不可欠の資格ですので、まずは電気工事士2種の取得目指しましょう。
関連資格を取得する際に優遇される場合もあるので、がんばってください。
